かっては合成樹脂とも呼ばれていた樹脂成形の工業化のスタートは、1909年のベークライト(現在はフェノール樹脂と呼ばれている)といわれています。
高田工業はそこから遅れること半世紀、まだ庶民にとっては高値の花だった自動車の電装、補機部品用の樹脂成形として起業しました。
樹脂成形は、形成形状の自由度も高く、電気を通さない絶縁体であり、そのうえフェノール樹脂は耐熱性もあることから自動車の電装、補機部品用としては好都合であり、折からのマイカー元年の波にも乗り需要も拡大しました。
その後、デザイン性や加工性が良く、リサイクルも可能な特徴を持つ熱可塑性樹脂に移行したものもありますが、耐熱性が高く安価である特徴から熱硬化性樹脂も一定の需要が維持されています。
熱硬化性樹脂の成形は、熱可塑性樹脂とは異なるバリ取りが必須など特有の加工性が求められることから、熱硬化性樹脂加工に特化した株式会社ヨシテックの設立となりました。
以降、企業規模拡大のため熱可塑性樹脂成形部門の設備増設をし、また自動機によるインサート成形にも着手しました。